こんにちは、マエダジュロウです(@Parisnomemo_)。
フランスといえばワイン。ワインの無いフランスは、米飯の無い日本と同等。そんな国フランスで、かのブルゴーニュにおとずれた時、誰にワイナリーツアーを頼めばいいのでしょうか?おすすめのワイナリーツアーはどれ?
先日、友人を引き連れてブルゴーニュのワイナリーツアーに参加してきました。じつは、ぼくは密かにワイン愛好家を自称しているので、こういう機会をずっと狙っていたのです…!
いざ、行ってみると、今回アテンドしてくれたワイナリーツアーガイドの川﨑大志さんがじつに個性的。ツアーの内容もとっても充実していました。
なので、今回は彼のワイナリーツアーを紹介したいと思います!
川﨑大志さんのブルゴーニュ・ワイナリーツアー、楽しかった!日本語で行われるブルゴーニュのワイナリーツアーをお探しの方はぜひどうぞ。
川﨑大志ってだれ?

ブルゴーニュが世界に誇るロマネ・コンティ(Romanée-Conti)のぶどう畑(左)と、それに負けることのない伝説のワインを生み出すリシュブール(Richebourg)のぶどう畑(右奥)の間にラッパを持って立つ男が川﨑大志さん、ブルゴーニュにいる日本人のワイナリーツアーアテンドとして唯一フランス国家認定のソムリエ資格を所有する男です。
1988年に広島で生まれた川﨑さんは、大学時代、早稲田大学にて、『新・ワイン学入門』や『「飲食」というレッスン―フランスと日本の食卓から』の著者であり、飲食表象論を専門としている福田育弘教授の下で日本におけるフランス料理の変遷についての研究を行いました。
そのときに発表した「フルコースの終焉、フレンチの誕生」という論文が評価され、川﨑さんはその後、ソルボンヌ大学・地理学科修士課程・飲食文化研究コースに進学しました。

ソルボンヌ大学・修士課程での2年間の研究を経て、川﨑さんはさらに専門的かつ実践的にワインやフランス料理について学ぶ決断をし、ブルゴーニュのボーヌへと移住。醸造学校のCFPPAのソムリエコースに入り、2015年に見事、フランス国家認定のソムリエ資格を取得しました。
現在は、ボーヌを拠点に星付きレストランでのソムリエ・サービス業やワイナリーツアーのアテンド業を行う川﨑さんは、早稲田大学とソルボンヌ大学で理論を学び、ボーヌの醸造学校で実践を学んだ、ワインとフランス料理のプロフェッショナルなのです。
ぼくも、早稲田大学を出て、その後ソルボンヌ大学に進学をしたので、ダブルでぼくの先輩ということになりますね。
川﨑さんがアテンドするブルゴーニュのワイナリーツアー

ラッパを持ちながらロマネ・コンティの畑を説明する川﨑さん(中央右)
さて、音楽をやっていた経験から(?)ラッパを持ちながらツアーアテンドをするオチャメな側面のある川﨑さんですが、ワインの関する知識と実践は1級品そのもの。すでに述べたとおり、ブルゴーニュでワイナリーガイドを行う日本人の中で、唯一ただ1人だけ、フランス国家認定のソムリエ資格を所有しているのです。
その能力を活かして、川﨑さんは、ブルゴーニュに訪れる日本人に対して充実したワイナリーツアーを多く提供してきました。
※ 川﨑さんのホームページはこちら→「レ・グルマンディーズ」
川﨑さんは、事前にツアー参加者と綿密にコンタクトを取り合って、「どういったツアーにしたいか」、「どういったところに関心があるか」などを聞き出し、その人に合ったツアーをコーディネートしてくれます。半日のツアーも可能ですし、1日のツアーも可能です。完全にオーダーメイドのツアーということですね。
ツアーのこと以外にも、パリやボーヌ、あるいはディジョンでのおすすめのワインショップや、ワインに関する基礎的な質問まで、ツアー前もツアー後も丁寧に答えてくれます。というより、そういった質問に関しては、川﨑さん自体がワインオタクそのものなので、嬉しそうにたくさん答えてくれます。ワインについて知りたいと思っているこちらとしては、非常にありがたい話です。
ツアーに関する情報を知りたい場合は、川﨑さんが自身のホームページにて詳細を説明していますので、ぜひご覧になってみてください。
フランスのワイナリー事情を知り尽くしているので、無理を言っても、けっこう融通を聞かせてくれるはずです。コート・ドール以外の地域も相談すれば連れて行ってくれるみたいですね。
リーズナブルな値段設定なので、フランスのソムリエ資格を持つ日本人によるツアーと考えると、けっこうお得です。
実際に参加してみた!

川﨑さん(左)と筆者(右)
さて、今回、パリの友人を誘って、合計4人でツアーに参加してみました。4人なので、貸し切りツアーにして450ユーロでした、一日中アテンドしてもらって1人につき112.5ユーロ、すごいリーズナブルですね。
ツアーの事前に伝えた希望は、①ブルゴーニュの畑を一通り見て回りたい、②お気に入りの数本を見つけたい、③ピノ・ノワール(赤)を中心にグラン・クリュとその他の違いを試飲して知りたい、といったもの。他にも細かいことをいろいろ頼みました。

▲ 午前9時にボーヌ駅の前に集合すると、さっそく川﨑さんが車迎えてくれました。

▲ 車には水が用意してあって、いただいて飲んでいると、「それがミネラル分が強い飲用水です。同じようなミネラル分の味がワインに見つけられることがあるのでしっかりとその味を覚えておいてください」と一言。わざわざそのために用意してくれたのか…。芸が細かい!そして、勉強になる!


▲ 午前中は、車でグラン・クリュを含めたいろんな畑を見て回ったあと、まず、コート・ド・ボーヌにある「Domaine Comte Senard」に訪れました。ここではなんとグラン・クリュを4種類試飲。普通においしいし、勉強になる。

▲ その後、昼食のためにボーヌにある1つ星レストラン「Le Jardin des Remparts」に移動。料理の文化的な説明や、ワインの選び方などのレクチャーを受けます。川﨑さんは当然のごとくレストランのサービススタッフやシェフとお知り合いのようです。

▲ ふたたび午後は、畑とドメーヌを周り続けます。川﨑さん、かのラ・ターシュ(La Tâche)の畑の前で車を止まらせたかと思いきや、「2016年のラ・ターシュのニュースは、ここにカーミラーが設置されたことです」と一言。ものすごいブルゴーニュオタク!さすがに何でも知ってますね。

▲ とある畑に到着した途端、そそくさとカメラを取り出しブドウの木の写真を取り始めた川﨑さん。「有名な畑なんですか?」と聞くと、「ここ、ロマネ・コンティです」と答えられ、ツアー参加者は全員どよめきました。あえて、ロマネ・コンティに行くと伝えずに、到着してから急に言うことで、感動が1.5倍になりました。さすがのコーディネート力です。

▲ ロマネ・コンティの十字架の前では、ラッパを持って写真を撮ることで、その他大勢の写真の中に埋もれないようにしているのだとか。さすがにラッパを持ってここで写真を撮る人は他にはいないらしい。笑


▲ 次に試飲のために訪れたのは「Domaine Bertagna」。ここでも、グラン・クリュやプルミエ・クリュを試飲して、川﨑さんの解説を受けます。ぼくはフランス語はできるものの、ワインの専門用語となるとやっぱり川﨑さんのような通訳が必要になってきますね。

▲ 最後に訪れたワイナリーは、「Domaine Philippe Leclerc」。ここでも、数々の銘醸品を試飲しますが、このあたりで朝から川﨑さんと勉強してきた成果が徐々にあらわれてきて、みんなで果実味の種類や熟成度などに関して議論が盛り上がります。ワイン飲むのって楽しいですね。
結局、この日は朝9時からスタートして夕方の19時まで、ドメーヌを3件訪問し、グラン・クリュの畑を32箇所訪れました。ブルゴーニュにはグラン・クリュは33しかないので、ほぼ全部周ったことになります(ちなみに最後の1つはシャブリにあるため遠い)。「ブルゴーニュの畑を一通り見て回りたい」、「お気に入りの数本を見つけたい」、「ピノ・ノワール(赤)を中心にグラン・クリュとその他の違いを試飲して知りたい」というこちらがわの要望に見事に答えてくれています。
たった1日のツアーで、他のワイン愛好家に負けない貴重な経験をたくさんできて、さらに自分なりにワインを楽しむ尺度も手に入れることができました。フランス文化好きとして、この経験を得ることができたのは、本当にかけがいのないものとなりました!川﨑先輩ありがとう!
今回は4月にブルゴーニュの概要を知るために訪れた訪問だったので、次回は6月などにもっと村や生産者を絞って、よりコアなツアーをオーダーメイドしてもらおうと思っています。
もし、ブルゴーニュ地方のワイナリーツアーをお探しでしたら、川﨑大志さんに相談をしてみてください。個性的で充実したツアーを体験することができるはずです。
川﨑大志さんのワイナリーツアーの詳細はこちらから。
川﨑大志さんへのお問い合わせはこちらから。