【目からウロコ】フランス教授「○○○に着目すればアジア社会の変遷がよくわかる」

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食べ物とは面白いもので、それに注目することによって、その社会の本質が見えてきます。社会を形作る人間が、毎日かかさずに「食べる」という行為を行うからこそ、社会と食事は無意識のうちに結びついているのです。今回は、アジア社会を考察するために、ある飲食物に注目したフランス教授の視点を紹介します。

ロゴ②

コーヒーに注目?

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フランスの飲食研究機関であるFood 2.0 LABは、「アジア(とくに日・中・韓)のコーヒー消費の発展は、グローバル化に直面したアジア社会の深い変化を明瞭化する」と述べています。

アジア社会を見るにあたって、普段、ボクたちが何気なく飲んでいる「コーヒー」という飲食物に注目をしたわけです。

コーヒーは、社交性のあり方や飲食物の消費の仕方、あるいは健康に関する慣行の変遷を指し示す「マーカー」のような存在である。…(中略)…社会においてコーヒーは、社交空間を構築するものであり、ジェンダー空間を再編成するものでもあり、また飲食消費に関わる新しい慣行を作り上げるものである。

Food 2.0 LAB

つまり、大雑把にいうと、コーヒーが導入されると、ボクたちの社会は変わるし、それゆえに、コーヒーに注目すれば、社会の変遷を考察することができる、というわけです。

たしかに、日本社会に注目をしたとき、コーヒーを飲むという文化が導入されたことによって、ボクたちの日常は大きく変わっているように見受けられます。

たとえば、これは比較的近代的な出来事ですが、日本のカフェブームを促進させた大きな要因であるスターバックスが1996年にその一号店を開業して以来、それまで、タバコの煙がモクモクと漂っていた喫茶店のイメージは一掃され、新たに、主に女性層が消費をする飲食空間が誕生しました。女性が、外食をするという文化的行為は、デパートの洋食レストランによって大きく促された側面がありますが、それと同じくらいカフェという産業の導入も影響していると考えられます。

面白いことに、コーヒーの場合、女性の外食を促進しただけでなく、男性の飲食行為にも影響を与えています。それは、缶コーヒーというアイテムによって形作られている、「コーヒー=仕事=男」というイメージに起因します。大手飲料会社が本格参入した1980年代以降、コーヒーは、男性の飲食空間も形成しているといえるでしょう。

これらの例だけからもわかるように、ある社会にコーヒーが導入されることによって、その社会には、新たな飲食空間が形成されるということができます。そういう意味で、Food 2.0 LABの示唆するように、コーヒーの導入は、社会の移り変わりのある一点をマークする一つの指標であるといえるでしょう。

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