
こんにちは、パリノメモの筆者をやっているジュロウです。ツイッターはこちらです(@Parisnomemo_)。
現在2度目のフランス留学中です。
今回はソルボンヌ(パリ第4)大学の大学院に通っているわけですが、その課題の量が尋常ではありません。
前期が後半に入ろうとしている今、ボクが抱えている課題は10ページのレポートが1つ、3〜5ページのレポートが1つ、20分のプレゼンが3つ、英文のテクスト読解&レポートが2つ、英語の20分の発表が1つです。
正直つらいです。自分の母国語である日本語ならまだしも、まだまだ不慣れなフランス語でこれらを全部こなすとなると、並大抵の覚悟ではとうてい不可能です。
ただ、こんな荒波に揉まれる中、とある3つの対処方法だけしっかりと抑えておけばなんとかなるんじゃないかと徐々にわかってきたので、今回はそれらを紹介します。
「かわいそうな人」というレッテルを貼ってもらう

フランス人しかいない学科に突然現れたアジア人のボクは、みんなから「授業についていけないかわいそうな人」という印象を思いっきり抱かれてます。
授業中に先生にガシガシ質問を飛ばすフランスの授業スタイルや、そもそもフランスの教育機関の授業がどういう形で進行されるのかをいまいちわかっていないのが原因なので仕方がないのですが、慣れない環境に適応できていないボクを見かねたクラスメートたちはしばしばボクに心配する声をかけてくれます。
「明日、このレポートの提出期限だけど大丈夫?」
「今度のグループ発表、おれと一緒にやる?」
「レポートでフランス語の添削が必要だったらいつでも言ってね!」
こちらから頼んでもいないのに、そんなふうにクラスメートの方から積極的に声をかけてくれるのです。
おかげさまで大学院入学から3ヶ月でだんだんと授業の流れというものがつかめてきましたし、大変ではありますが、なんとかなりそうな気もしてきています。
積極的に友人たちにプレゼントをあげる

いくら授業の流れがわかってきても、実際に課題に取り組むとなると、レポートの添削や、発表の練習など、友人の直接の手助けが必要不可欠です。
もちろん、ちゃんと頼めばみんな快諾してくれるのですが、それでも普段あんまり話もせず、なにか関わりがあるわけでもないアジア人の学生にどこまで時間を割いてくれるのかはわかりません。
だからこそ、普段から積極的にクラスメートたちに「仲良くしたい」というアピールをしておきましょう。
プレゼントをあげることは、もっとも効果的な手段のうちの1つなのです。
「なんてあざといことをするんだ」と言われそうですが、むしろ世間ではそれが普通なはずです。仕事ができる人は上司やお得意先の人の誕生日を覚えておいて、喜んでもらえるプレゼントを渡したりしますし、知人や親戚の家に行くときは「どうぞよろしく」という意味合いを込めてなにか手土産をもっていきます。
フランスではけっこうこういった「粋なプレゼント」を渡す行為が大事で、プレゼントを渡したあとは特段に自分によくしてくれたりします。
最近なんかは日本ブームだから、お茶とか日本酒とか、プレゼントとして喜んでもらえるものがたくさんありますね。
先生に積極的に相談する

これはもっとも基本的で絶対的なことです。
日本の大学でもフランスの大学でも、どこまで学生が馴れ馴れしく関わっていいものなのか、いまいち近づきがたい雰囲気があります。
しかし、最終的にボクらの成績を評価するのが教授であることを考えると、教授に対する「積極的なアピール」はとっても重要です。
「テーマ決めで迷っていてアドバイスが欲しい」
「この章に関する資料をもっていないか」
なんでもいいから困ったときはとにかく教授に相談をしてみましょう。そうやって積極的に自分のやる気をアピールすることで、教授の心象もよくなりますし、なによりも的確なアドバイスをもらえる可能性があります。
学期の始めに「いつ困ってるのかこっちはわからないから、困ったらすぐに相談してね」と、とある教授に言われたことが印象に残っています。
おわりに
こうしてみると、異国の地の大学院で課題に追われているボクはけっこう「人頼り」であることがよくわかります。
自分でやらないなんてけしからんと批判をされるかもしれませんが、「慣れない環境・右も左もわからない・それを打破できるほど秀才ではない」という条件下で成果を出すためには、どうしても周囲の人々を味方につける必要があります。
自分のちからだけでどうにかできればそれが理想的ですが、母国語でない言語で大学院レベルの課程を修了するためには、それだけではどうしようもない節があります。
「周りの助けを上手に得ることのできる人」、ある意味ではこういった人種も、「優秀な人」に分類されるんじゃないかと最近は思い始めています。
みなさんはどうやって難題を乗り越えていますか?