【フランス】いまいち分かりづらい「長期学生ビザ」と「滞在許可証」事情まとめ

2016/12/23

13871857_1118474701574144_1445118406_n

こんにちは、パリノメモの筆者をやっているジュロウです。ツイッターはこちらです(@Parisnomemo_)。

 

フランスに入国しておよそ1ヶ月、やっと滞在手続きを終えてやっと正式なフランス滞在を始めることができました。

どこの国もそうですが、とくに移民の多いフランスは、外国人に対する滞在許可発行のシステムがけっこうややこしくて困ります。ブログなどの日本のウェブサイト上でも、微妙に誤った情報がたくさん転がっていますので、今回、ボクが実際に経た経緯を含めて、改めてざっくりとまとめてみたいと思います。

 

スポンサーリンク

滞在許可証はなんのために取る?

フランスに留学するにせよ移住するにせよ、長期滞在をする以上まずは日本でビザを取得することになります。

bb97dd57e857a03d375494570a9bbe59_s
9月からの渡仏に向けて、学生ビザの申請をする時期になりました。通常、渡仏3週間前からのビザ申請が推奨されているため、このタイミングで大使館に出向く人は大勢いるのではないでしょうか。

 

何時間も大使館に並んでようやくビザをゲットしたなんて苦労話よく聞きますよね。でも、残念なことに、じつはビザだけではフランスに長期滞在することはできません。

というのも、ビザはあくまで「入国許可証」的な役割を担っているのであって、実際にフランスに長期滞在するためには、また新たに「滞在許可証」なるものを現地で入手しなければならないのです。

フランスに長期滞在する場合は、フランス到着後、速やかに最寄りの県庁(PREFECTURE)または支庁(SOUS PREFECTURE)等において、滞在許可証を申請することになります。
その際、何かしらのVISA(査証)の提示を求められますので、日本出国前に在日フランス大使館において、VISAを取得する必要があります。

在フランス日本大使館

 

つまり、まずは日本で入国のための許可(ビザ)をもらって、その入国許可証(ビザ)でフランスに入ったあとに、現地の県庁または支庁で滞在のための許可を入手しなければ、合法的なフランス滞在を始めることはできないのです。

パリ在住者の滞在許可の申請先(Prefecture de Police)

 

これだけだとけっこうシンプルでわかりやすいのですが、やっかいなことにボクのように「長期学生ビザ」を取得した者はまた違った手順を踏まなければなりません

 

「長期学生ビザ(VLS−TS)」とは?

日本にある在日フランス大使館で長期学生ビザを取得すると、以下のようなシールをパスポートに貼ってもらうことになります。

 

visa

 

これ、ビザであることには間違いはないのですが、じつはお得なことに(?)、「滞在許可証」の機能もついてるんです。

正式名称は「VLS−TS(Visa de Long Séjour valant Titre de Séjour)」であり、日本語に訳すと「滞在許可証に相当する長期滞在ビザ」という意味になります。

つまり、これ1つで入国も許可されるし滞在も許可されることになるのです。2009年4月の政令により、おそらく手続きの簡略化のために(?)この制度が導入されました。

ところが、ビザを取得しただけで滞在許可証も取得できるなんてラッキーと思いがちですが、じつはそう簡単な話でもありません。この「VLS−TS」を持っている人も、どっちにしろ現地に到着後、役所に出向いてまた別途手続きが必要なのです。

長期学生ビザVLS−TS取得者は、フランスに到着してからの県庁における滞在許可証の手続きを免除されますが、VLS−TSを有効にする手続きが必要です。

Campus France Japon

 

つまり、この長期ビザに滞在許可証の役割が含まれているとはいえ、それを有効化するために、役所(OFII:移民局)に行かなければならないのです。

管理する側の立場である国としては仕事を簡略化できているかもしれませんが、フランスに滞在する立場であるこちらとしては、県庁であれ移民局であれ、どちらにせよ役所で手続きをしなければならないという点で、あんまりややこしさは変わらないですよね。

 

さて、実際についこの間、ボクの「VLS−TS」を有効化させる手続きを完了させてきましたので、以下はその過程をまとめます。

 

大まかな流れ:まずはConvocation(召喚状)を入手

「VLS−TS」を有効化するまでの大まかな流れは以下のとおりです。

 

  1. OFII(移民局)に行く前に「Convocation(召喚状)」を入手
  2. 申請料金として収入印紙(58ユーロ)を購入する
  3. 「Convocation(召喚状)」と収入印紙を持ってOFIIに出向いて健康診断を受ける
  4. 健康診断後、その場で「Vignette(有効化完了証)」のシールをパスポートに貼ってもらう

割とシンプルではあるのですが、気をつけなければならないのは「Convocation(召喚状)」の入手方法です。

 

というのも、実際にOFII(移民局)に出向く前に「Convocation(召喚状)」を入手する必要があるのですが、入手方法が人によって異なるからです。

 

Campus France Japonによると、「Convocation(召喚状)」の入手方法は下記の3つに分けられます。

 

①郵送による入手

②入学先の学校での手続きによる入手

③パリのCité UniversitaireにあるOFII(移民局)の出張所での入手

 

基本的には郵送で入手することが多いようですが、入学先の学校がOFII(移民局)と提携している場合と、パリ市内に住んでいる場合は②と③の方法で入手しなければなりません。なお、入学先の学校がOFII(移民局)と提携しているかどうかは、事前に確認してみることを推奨されています。

※ Cité Universitaireの出張所は9月~11月の臨時事務所なので、この機関を過ぎた場合は、直接OFII(移民局)に出向く必要があるようです(参照:Campus France)。

※ パリ在住の人が郵送で手続きを行えるかは不明瞭ですが、実際に郵送で申請した友人らが、返信が来ないと不安になっている様を見ると、その場でConvocationをくれるCité Universitaireの出張所に行ってしまうのが賢い手かもしれません。出張所の情報は「ADEI Cité Universitaire」と検索すれば出てきます。

 

ボクの場合、入学先のソルボンヌ(パリ第4)大学がOFII(移民局)と提携しているかどうかは確認しなかったのですが、パリ市内に居住しているということで、ひとまず③の方法を選びました。

パリ第14区にあるCité UniversitaireにOFII(移民局)の出張所があるので、そこにビザ発給時に渡された用紙である「Demande d'attestation OFII」、「パスポート」、「パスポートのビザページのコピー」、「住居証明」、「顔写真」を持っていくことで、「Convocation(召喚状)」を発給してくれます。

ちなみにボクはこのCité Universitaire(国際大学都市)内に住んでいたのでけっこう楽に申請をすることができました。

 

実際のOFII(移民局)の出張所の様子なこんな感じです(↓)。

img_2254

img_2255

 

時期も時期だったせいか、意外とけっこう並びましたが、無事に「Convocation(召喚状)」を入手することができました。

この出張所は、あくまで「パリ市内に住んでいる者」に向けられたものですので、パリ郊外に住んでいる方は利用することができません。実際に現場まで行って門前払いされるということもあるようですので注意しましょう。

 

※ ただ、フランスのCampus Franceには「パリに住んでいる者」と書いてあって、日本のCampus Franceには「パリにある教育機関で履修する学生」と書いてあるので、この辺はけっこうグダグダです。実際に自分で問い合わせてみたほうが確実な情報を得られるでしょう。

 

OFII(移民局)に出向いて、いよいよ「VLS−TS」を有効化

「Convocation(召喚状)」を入手したら、いよいよ実際に「VLS-TS」を有効化するためにOFII(移民局)に出向かなければなりません。

「Convocation(召喚状)」に指定の日時が記載されていますので、その日時にOFII(移民局)に行きましょう。日時に関しては、OFII(移民局)入手の際に相談して決めることができます。

 

また、OFII(移民局)に行く前に、申請料金として58ユーロ相当の収入印紙を購入しなければなりません。収入印紙は市内のタバコ屋さんか、あるいはインターネット上で購入することができます。

 

※ちなみに、収入印紙の値段はCampus France Japonには55ユーロと書いてありますが、実際の値段は58ユーロでした。

 

インターネット上ですぐに購入することができるので、いちいちタバコ屋さんに出向くメリットはあまりないでしょう。ウェブ上で購入後、購入証明のページを印刷して持っていけばOKです。その他に持っていくべきものは、「Convocation(召喚状)」の発行時に説明されますので指示に従いましょう。

OFII(移民局)の収入印紙購入ページ

 

「Convocation(召喚状)」と収入印紙を持って、指定の日時にOFII(移民局)に出向くと、案の定数時間並ばされます。

img_2578

まずは健康診断を受けなくてはならないため、人数はそこまで多くないにせよ、けっこうな時間を待たされるのです。ボクの場合、並び始めてから、手続きが完了するまでにおよそ2時間半かかりました。

 

img_2579

img_2581

 

OFII(移民局)内で行われる健康診断の内容は簡単なもので、体重・身長・視力を測ったあとに、胸部のレントゲンを撮って、その後簡単な問診を受ければ終了です。

健康診断終了後に、「Vignette(有効化完了証)」のパスポートに貼ってもらって、ようやく「VLS-TS」の有効化手続きが完了します。

Vignette(有効化完了証)

Vignette(有効化完了証)

 

よく、学生ビザを取得したあとに、フランスで「滞在許可証」を取得しなければならないと勘違いされることがありますが、あくまでも、滞在許可証の効力をもった学生ビザを有効化する手続きですので、くれぐれも間違えないように気をつけましょう。この点を把握していないと、間違えてOFII(移民局)ではなく県庁に出向いてしまうなど、時間の無駄になってしまう可能性もありますので…。

今後も、ビザや滞在許可証などのややこしいシステムについては、適時まとめていきたいと思います。

 

↓長期学生ビザの申請手順↓

 

↓長期学生ビザの申請書の書き方↓

スポンサーリンク

記事をシェアする
✓ ピックアップ ✓ おヒマなときに