「たゆたえども沈まず」 : パリ市の標語から人生のヒントを得てみよう

パリ市の紋章(wikipediaより)

 

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こんにちは、パリノメモの筆者をやっているジュロウです。

 

いろいろ好き勝手やっているボクですが、大学を卒業して大人になればなるほど、社会の厳しさや自分の無力さを実感します。

そういう時期なのは仕方がないのですが、ふとした時に自分の卒業式で師から伝えられたあるメッセージを思い出し、それに力をもらっています。

 

たゆたえども沈まず

 

 

一見なにをいっているかわからない言葉ですが、じつはこれフランス-パリ市の標語なんです。

 

パリ市の紋章(wikipediaより)

パリ市の紋章(wikipediaより)

 

パリの紋章にはラテン語で”Fluctuat nec mergitur“と書いてあり、これはフランス語に訳すと”Il tangue mais ne coule pas(揺れはするが、沈没はしない)”となります。

「揺れはするが、沈没はしない」、そうつまり「たゆたえども沈まず」です。

 

紋章に船が描かれていることからもわかるように、この言葉は、「不安定で揺れはするが、決して沈没はしない」という船乗りの意志を表しています。

 

ただ、もちろんパリ市総出で船乗りを応援しているわけではなく、パリを1つの船にたとえていると読み取ることができます。

そのことは、パリの歴史を振り返るとよくわかります。

 

というのも、パリは長く続く人間の争いの歴史の中で、それはもうやられたい放題だったのです。

カペー朝、ヴァロア朝、ブルボン朝と、多くの支配権下で続く争いだらけの中で、パリはときには栄え、ときには廃れかけたりもしました。

 

第二次世界大戦のときも、ナチス政権率いるドイツ軍にパリは占領され、その支配はなんと4年間も続きました。

凱旋門を通過するドイツ軍(wikipediaより)

凱旋門を通過するドイツ軍(wikipediaより)

 

まだ評価を定めるべきではありませんが、ここ数年をみたって、パリは多くのテロ攻撃によって翻弄されつづけています。

 

 

それでも、パリは世界で誰もが知り、誰もが認める一流の都市であり続けています。この事実こそが、まさに「たゆたえども沈まない」パリという都市の意志を象徴しているのでしょう。

さて、ここからなにかヒントを得てみましょう。

というのも、人間だってパリと同じなのではないかと思うからです。長く続く人生の中、荒波にさらされてガタガタに揺れてしまうこともあるでしょう。

失恋をすることだって、受験で失敗することだって、就活に失敗してしまうことだって、大事な仕事で大きな失態をおかしてしまうことだってあるかもしれません。この社会を生きているんだから、そんな荒波ばかりです。

だけども、沈みさえしなければ前にすすめると、パリ市の紋章はボクたちにそう訴えかけているのではないでしょうか。

 

卒業式で自分の学生にこの言葉を伝えたボクの師の深さを改めて思い知る日々が続きますが、おそらく彼も長い人生の中、いろんな荒波にさらされ続けたはずです。それでも、沈むことだけはせずにそこまで進んでこれたのは、「揺れたっていいんだ」っていう気長な気持ちがあったからでしょう。

「たゆたえども沈まず」。つらいときはつらくていい、存分に泣けばいい、沈みさえしなければいつかまた前にすすめる、幾多も苦渋をなめたパリ市だからこそ生み出したことのできる、深みのある言葉ではないでしょうか。

 

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ところで、ドイツを悪く言うわけではありませんが、ボクの師が冗談で、これがドイツだったら「決して沈まない!揺れもしない!浮沈戦艦!」だろうなと言ってたのを思い出して、たまにクスリと笑います。

 

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