フランスに旅行にいくにせよ、留学にいくにせよ、「テロは大丈夫なの?」と周りから聞かれる人はたくさんいるはずです。そんなに心配されると、こっちまで不安になってきてしまうため、念の為にアプリの力を借りてみようと思います。

こんにちは、パリノメモの筆者をやっているジュロウです。
フランスに移住しようと思っていると周囲に伝えると、そう聞かなきゃいけないっていう法律でもあるのかってくらい「テロは大丈夫なの?」と心配をされます。
心配をしてくれるのはありがたいのですが、そう何度も何度も同じことを聞かれると、なんだかこちらまで不安になってしまいます。
外から花火の爆竹の音が聞こえたら、「!??」とビックリしてまっさきにテロを連想してしまいますし、町中を歩いていると、もしかしたら誰か爆弾を持っているのかなと妄想を膨らませてしまいます。
そうやって警戒を怠らないのはいいことなはずなのですが、あんまり思いつめてしまっても、せっかくの新しい生活がうまく回りません。
そこで、便利そうなアプリケーションを見つけたので、さっそくインストールしてみました。
フランス内務省提供アプリ「SAIP」

SAIP
フランス内務省は、フランスで起こった度重なるテロ行為の深刻性を考慮して、「SAIP(Système d’alerte et d’information des populations : 警報および住民通知システム)」というアプリケーションを公開しました。2016年6月8日よりインストール可能となっています。

アプリケーションの目的はとっても単純で、特定の場所を登録するか、あるいは位置情報を連携させると、その場所でテロ行為があった場合に、スマートフォンに通知をするといったものです。
それに加えて、実際に警報が伝えられると、同時に、次にとるべき行動の助言や指示などがメッセージとして伝達されるそうです(すごいな)。
警報の対象は違いますが、日本でいう、地震警報のようなもののようです。
実際にインストールしてみると

インストール後①
実際にインストールをしてみると、さっそく先ほどの説明、つまりこれが「フランス内務省によるテロ警報アプリ」であると、概要の説明があります。

インストール後②
それが過ぎると今度は、「アプリケーションからの通知を許可するか」や「位置情報をアプリケーションに伝えるか」など、おなじみの確認がされます。このアプリにかぎっていえば、どっちも許可しないとあんまり意味がありませんね。
しかも、このアプリ、警報機能だけでなく、テロや原発事故、あるいは水害のときなどの対処方法についても簡潔にわかりやすく説明しています。ザーッと目を通しておくだけで、いざとなったときにとれるアクションに差が出てくるかも…?
こんなにシンプルだと、逆に本当に警報がなるのかと心配になりはしますが、そこは内務省、それなりのクオリティーのアプリケーションをリリースしたはずです。
たしかに不安は拭えないフランス滞在ではありますが、自分のスマートフォンにこのアプリが入っているだけで、意外とけっこう安心できるのかもしれません。
アプリのインストールは下記URLからです↓↓
http://www.interieur.gouv.fr/Actualites/L-actu-du-Ministere/Lancement-de-l-application-mobile-SAIP
短期であれ長期であれ、フランスに滞在をする人は、ぜひインストールをしてみてください。
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※以下追記(2016年9月20日)
2016年9月17日(フランス現地時間)に、テロ警報アプリ「SAIP」の誤報によって、パリ中心(1区)にて騒ぎが起きました。
というのも、高校生2人によるイタズラが原因で、教会立てこもり事件の警報が周囲の人々のスマートフォンに伝わってしまったようです。
L’application SAIP a l’air de fonctionner… #alerteattentat pic.twitter.com/UVFUxGY6RN
— Julia Pascual (@JuliaPascualita) 2016年9月17日
↑「SAIPが起動してるみたい…」
結局、数十分の間、武装した警官や町中の人々が振り回された形になってしまいました。

http://www.huffingtonpost.fr/2016/09/17/lapplication-alerte-attentat-declenchee-une-operation-en-cours-a-paris_n_12061366.html
個人的には、人命がかかっているのだから、これだけ敏感にアプリが反応するのは決して悪くないことのようにも思えるのですが、SAIPの機能については議論が続きそうです。